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書誌情報

症例

少量ステロイドにて退縮したSLE胸膜炎に発生した胸壁悪性リンパ腫の1例

斎藤美和子 鈴木 朋子 新妻 一直 

福島県立医科大学会津医療センター感染症・呼吸器内科

要旨

胸壁悪性リンパ腫は,わが国では膿胸関連リンパ腫がほとんどで,予後は不良である.症例は81歳の男性.4年前に胸水貯留で発症し,膠原病疑いでステロイドの内服を開始され,経過中にSLEの診断基準を満たした.ステロイドの内服終了半年後に,発熱と右胸壁に10cm大の腫瘤が出現した.生検で,胸壁悪性リンパ腫と診断された.プレドニゾロン5mg/日を再開して経過を見たところ,1ヶ月後には腫瘤が消失していた.4年前からのSLE胸膜炎から発症した胸壁悪性リンパ腫が少量ステロイドにて退縮した非常に稀な1例であるため報告した.

キーワード

胸壁悪性リンパ腫 胸膜炎 SLE 自然退縮 ステロイド 

Received 27 Dec 2017 / Accepted 18 Apr 2018
斎藤 美和子
〒969–3492 福島県会津若松市河東町谷沢字前田21–2
福島県立医科大学会津医療センター感染症・呼吸器内科

日呼吸誌, 7(4): 216-219, 2018

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