肺MAC症経過中に生物学的製剤を使用し得た関節リウマチ患者の4例
倉重 理絵 榊原 ゆみ 古澤 春彦 藤江 俊秀 宮崎 泰成 稲瀬 直彦
東京医科歯科大学呼吸器内科
肺Mycobacterium avium complex(MAC)症合併関節リウマチに治療上の必要があって生物学的製剤を使用し,肺MAC症の悪化を認めなかった4例を経験した.2例は生物学的製剤使用中に肺MAC症と診断され,生物学的製剤は一時中止後に再開された.他の2例は肺MAC症と診断後,生物学的製剤が導入された.肺MAC症の治療として1例で標準治療が行われた.いずれも肺MAC症の悪化はなく,予後不良因子が少ない場合には肺MAC症合併下でも生物学的製剤が使用できる可能性が示された.
関節リウマチ Mycobacterium avium complex 生物学的製剤
Received 28 Sep 2017 / Accepted 19 Feb 2018
稲瀬 直彦
〒113–8510 東京都文京区湯島1–5–45
東京医科歯科大学呼吸器内科
日呼吸誌, 7(3): 161-165, 2018