市中病院内科外来における項目別初回吸入指導結果の検討
古田健二郎a 和田 学政a 冨岡 洋海a 石本 学司b 田中 詳二b 荒木 雄穂c 山添 正敏a 高田 寛仁a 吉積 悠子a 金子 正博a
a神戸市民病院機構神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
b同 薬剤部
c同 看護部
気管支喘息やCOPD治療の中心となる吸入療法において,患者ごとに適した薬剤選択をするために8つの指導項目別吸入指導の結果を解析した.指導はのべ214例行い,全症例でみると,指導をすることですべての段階で良好な理解が得られていたが,75歳以上では若年者と比較して吸入,吸入後の息止め,うがい,薬品の残量確認において手技不十分な症例が多くみられた.特にpMDIでは再指導を要する症例が半数と,他デバイスに比較して有意に多くなっていた.高齢者では吸入手技だけでなく吸入後の息止め,うがいにも注意した指導が必要である.
吸入指導 気管支喘息 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 加圧噴霧式定量吸入器 ドライパウダー吸入器
Received 25 Sep 2017 / Accepted 26 Feb 2018
古田 健二郎
〒653–0013 兵庫県神戸市長田区一番町2–4
神戸市民病院機構神戸市立医療センター西市民病院呼吸器内科
日呼吸誌, 7(3): 135-141, 2018