悪性胸水に対する滅菌調整タルクでの胸膜癒着術の検討
a赤穂中央病院呼吸器科
b姫路赤十字病院呼吸器外科
2014年1月以降,当院で滅菌調整タルクによる胸膜癒着術を行った悪性胸水患者22例につき,有効性,安全性,効果因子について検討した.22例中10例(45%)で胸膜癒着術が成功した.14例(64%)の症例で有害事象を認めたが,重篤なものは認めなかった.PS不良(p=0.002)および血清CRP値が1.0mg/dL以上(p=0.020)の群で有意に成功率が低下した.PSおよび血清CRP値は胸膜癒着術不成功の危険因子となり得る.
Received 19 Dec 2017 / Accepted 23 Feb 2018
柳沼 裕嗣
〒678–0241 兵庫県赤穂市惣門町52–6
赤穂中央病院呼吸器科
日呼吸誌, 7(3): 131-134, 2018