ステロイド治療中止後に再燃したアミオダロン肺障害の1例
康生会武田病院呼吸器センター
症例は62歳,男性.2年7ヶ月前よりアミオダロンを内服していた.KL-6の上昇と両肺の浸潤影が出現,肝臓CT値は上昇していた.薬剤リンパ球刺激試験は陽性,経気管支肺生検は器質化肺炎の像であった.ステロイドで改善したため3ヶ月で漸減中止したが2週間後に再燃した.肝臓CT値は依然高値であった.ステロイド再開し軽快した.治療終了時の肝臓CT値は正常以下であった.アミオダロン肺障害において肝臓CT値を参考にすることで簡便かつ安全にステロイド減量ができる可能性があり報告する.
Received 9 Aug 2017 / Accepted 10 Nov 2017
連絡先:永田 一洋
〒600–8558 京都市下京区塩小路通西洞院東入
日呼吸誌, 7(1): 54-58, 2018