糖尿病と未治療のCOPD患者に発症した気道侵襲性肺アスペルギルス症の1例
諏訪中央病院呼吸器内科
58歳の男性.糖尿病で近医通院中,COPDは未治療.呼吸困難,発熱を主訴に来院.COPD急性増悪として副腎皮質ステロイド,抗菌薬で治療されたが悪化した.その後,入院時の喀痰培養からAspergillus fumigatusが検出され,気管支鏡検査にて,気管と左右主気管支中心に,白苔,粘膜不整,粘膜発赤を認め,気道侵襲性肺アスペルギルス症と診断.ボリコナゾールとアムホテリシンB吸入による治療にて,解熱,呼吸状態の改善を得た.
Received 25 May 2017 / Accepted 25 Sep 2017
連絡先:谷 直樹
〒391–8503 長野県茅野市玉川4300
日呼吸誌, 7(1): 39-43, 2018