EBVが発症に関与したと考えられるメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患の1例
栗岩 早希 松島 秀和 積山慧美里 佐藤新太郎 赤坂 圭一 天野 雅子
日本赤十字社さいたま赤十字病院呼吸器内科
73歳男性.X-18年に関節リウマチと診断され,X-10年よりMTXの内服を開始.X年11月の胸部単純CTで両肺の腫瘤影を認め,気管支鏡検査を施行.肺病理組織は強い壊死に陥っており,壊死組織はCD20陽性細胞のびまん性増殖よりなっていた.内服歴と組織学的所見よりメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患と診断し,MTXの内服を中止し,両肺の腫瘤影は縮小した.血液検査でEBV再活性化,肺病理組織でEBV-RNA陽性リンパ球を多数認め,本例の発症にEBV感染の関与が考えられた.
メトトレキサート メトトレキサート関連リンパ増殖性疾患 エプスタイン・バー・ウイルス
Received 5 Jul 2017 / Accepted 7 Sep 2017
連絡先:栗岩 早希
〒338–8553 埼玉県さいたま市中央区新都心1–5
日呼吸誌, 7(1): 35-38, 2018