EGFR-TKI治療後扁平上皮癌に転化したEGFR遺伝子変異陽性肺腺癌の1例
金子 彩美 中村有希子 宮﨑 和人 三角 祐生 下川 恒生 岡本 浩明
横浜市立市民病院呼吸器内科
症例は70歳,女性.肺腺癌cT1aN0M1b(BRA)Stage Ⅳ,EGFR遺伝子変異陽性(exon 21 L858R)に対し,gefitinibで約24ヶ月間治療した後,病勢進行をきたした.その後,pemetrexed 7コース施行後,3次治療選択のため,右下葉原発巣からCTガイド下生検を施行したところ,組織型が扁平上皮癌に転化していた.EGFR遺伝子変異L858Rは陽性のままでT790Mの出現は認めなかった.EGFR遺伝子変異陽性肺腺癌の扁平上皮癌への組織型転化について報告する.
EGFR遺伝子変異陽性 肺腺癌 扁平上皮癌転化 EGFRチロシンキナーゼ阻害薬 耐性化機序
Received 21 Jul 2017 / Accepted 1 Nov 2017
連絡先:中村 有希子
〒240–8555 神奈川県横浜市保土ヶ谷区岡沢町56
日呼吸誌, 7(1): 25-29, 2018