可逆性脳梁膨大部病変を伴った血清群2 Legionella pneumophila肺炎の1例
西田 隆 石黒 卓 河手絵理子 太田 池恵 鍵山 奈保 高柳 昇
埼玉県立循環器・呼吸器病センター呼吸器内科
症例は55歳男性.発熱,下痢,歩行障害が出現.当院へ入院する1日前に左肺炎と診断され前医で抗菌薬が開始された.翌日意識障害が出現し当院に入院した.低Na血症,高CK血症,肝機能障害,神経症状を認め,レジオネラ肺炎を疑った.頭部MRIで脳梁膨大部に拡散強調画像での高信号域を認め,肺炎の軽快に伴い中枢神経症状およびMRI所見は正常化した.のちに気管支肺胞洗浄液からLegionella pneumophila血清群 2が培養され,レジオネラ肺炎に合併した可逆性脳梁膨大部病変と診断した.
レジオネラ肺炎 レジオネラ・ニューモフィラ血清群2 可逆性脳梁膨大部病変 可逆性脳梁膨大部病変を伴う軽症脳炎/脳症
Received 7 Jul 2017 / Accepted 23 Aug 2017
連絡先:西田 隆
〒360–0197 埼玉県熊谷市板井1696
日呼吸誌, 6(6): 417-420, 2017