レーザー焼灼術が治療に有効であった気管支型肺平滑筋腫の1例
三輪 聖a 右藤 智啓a 安井 秀樹a 佐藤 潤a 妹川 史朗a 須田 隆文b
a磐田市立総合病院呼吸器内科
b浜松医科大学内科学第2講座
症例は73歳,女性.胸部異常陰影を指摘され受診した.胸部CTにて左舌区支の内腔をほぼ閉塞する結節性病変を認め,気管支鏡検査では左舌区支入口部を閉塞する表面平滑な黄白色調の腫瘍を認めた.KTPレーザーによる焼灼術を施行し切除した.病理組織所見ではα-SMA陽性で核異型の乏しい紡錘形細胞の集簇を認め,気管支型肺平滑筋腫と診断した.処置後約1年の経過で再発は認めていない.内視鏡的切除法として高周波スネアやNd-YAGレーザーなどが一般的であるが,KTPレーザーでも切除可能な症例があると考え報告した.
Received 3 Feb 2017 / Accepted 26 May 2017
連絡先:三輪 聖
〒438-8550 静岡県磐田市大久保512-3
磐田市立総合病院呼吸器内科
日呼吸誌, 6(5): 337-340, 2017