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日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 検索用
日本呼吸器学会誌 増刊号 学術講演会プログラム 抄録集 全文PDF

書誌情報

症例

腹部大動脈瘤術後に乳糜胸水と腹壁の乳糜液貯留を認めた1例

大谷 俊人 山根真由香 大成洋二郎 

マツダ病院呼吸器内科

要旨

症例は69歳,男性.腹部大動脈瘤術と臍ヘルニアの術後1年目に,胸部X線写真で右側の胸水貯留を指摘され入院した.胸水穿刺では胸水中のトリグリセリドが高値であり,乳糜胸と診断した.また,腹水はないものの同時に腹部正中の開創部の腹壁直下にも液体貯留を認め,穿刺したところ乳糜液であった.脂肪制限食を開始したところ乳糜液貯留のコントロールは良好であった.乳糜胸水と腹壁に乳糜液の貯留を同時に認めた症例の報告はこれまでになく,腹部大動脈瘤による胸管の圧排に伴う側副路の発達の影響が大きいと考えられた.

キーワード

腹部大動脈瘤 乳糜胸 乳糜腹水 保存的治療 

Received 23 Apr 2016 / Accepted 3 Apr 2017
連絡先:大谷 俊人
〒735-0017 広島県安芸郡府中町青崎南2-15
マツダ病院呼吸器内科

日呼吸誌, 6(4): 295-299, 2017

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