低線量X線CTによる肺癌検診時に併せたCOPD検診の取り組みと成果
a信州大学医学部保健学科生体情報検査学領域
b小諸厚生総合病院放射線科
c特定医療法人新生病院診療部
d同 健康管理センター
COPDと喫煙関連肺疾患の発見・治療を目的として,肺癌検診時の低線量X線CTに簡易肺機能検査を希望者に加えたCOPD検診を3年間行った.COPD検診受診者421名のうち138名が精密検査となり,うち61名が医療機関を受診,25名がCOPDと診断され,7名が薬物治療された.COPD以外の疾患およびCOPDとの併存症として,34名が肺気腫,15名が間質性肺疾患と診断された.以上から,本COPD検診はCOPDだけでなく,間質性肺炎や喫煙関連肺疾患の診断においても有用であると考えられた.
慢性閉塞性肺疾患 喫煙関連肺疾患 低線量胸部X線CT 簡易型スパイロメーター 肺癌検診
Received 23 Apr 2016 / Accepted 19 Jul 2016
連絡先:藤本 圭作
〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1
信州大学医学部保健学科生体情報検査学領域
日呼吸誌, 5(6): 290-296, 2016