中枢神経系転移をきたしたクリゾチニブ耐性ALK陽性肺癌にアレクチニブが臨床的に有効であった4例
小林 慧悟a 諸川 納早a 村瀬 享子a 花田 豪郎a 高谷 久史a 岸 一馬a,b
a国家公務員共済組合連合会虎の門病院呼吸器センター内科
b沖中記念成人病研究所
クリゾチニブ投与中に,癌性髄膜炎や脊髄転移を含む中枢神経系転移をきたしたALK遺伝子転座陽性肺癌4例に対して,アレクチニブ600 mg/日で治療を行った.その結果は全例で臨床的に有効性を示し,Grade 2以上の副作用は認めなかった.中枢神経系転移を生じたクリゾチニブ耐性ALK遺伝子転座陽性肺癌に対して,アレクチニブが有効であった.
ALK遺伝子転座陽性非小細胞肺癌 脊髄転移 癌性髄膜炎 クリゾチニブ アレクチニブ
Received 29 Sep 2015 / Accepted 2 Mar 2016
連絡先:小林 慧悟
〒105-8470 東京都港区虎ノ門2-2-2
国家公務員共済組合連合会虎の門病院呼吸器センター内科
日呼吸誌, 5(4): 184-188, 2016