尋常性乾癬と病勢の一致がみられ,ステロイドが奏効した間質性肺炎の1例
谷村 恵子 谷口 隆介 森田 吉恵 千原 佑介 上田 幹雄 岩﨑 吉伸
京都府立医科大学呼吸器内科
症例は62歳,男性,尋常性乾癬を発症して1年後にnonspecific interstitial pneumonia(NSIP)パターンと考えられる間質性肺炎を指摘されたが,無症状であり経過観察されていた.2年後に乾癬の悪化とともに労作時呼吸困難を自覚し,胸部単純CTですりガラス様陰影や線状網状影の増強がみられた.乾癬に対するレチノイド内服治療で皮膚病変は良好な反応を示し,肺病変も一部で改善が認められた.その後,間質性肺炎に対するステロイド治療を開始し,皮膚病変・肺病変ともに著明に改善した.
Received 25 Feb 2015 / Accepted 15 Jul 2015
連絡先:谷村 恵子
〒602-8566 京都府京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465
京都府立医科大学呼吸器内科
日呼吸誌, 4(6): 449-453, 2015