サルコイドーシス肺野病変の検出におけるFDG-PETとCT像,TBLB所見の対比
齋藤美奈子a 松井 弘稔a 廣瀬 敬a 田村 厚久a 赤川志のぶa 蛇澤 晶b 田村 克巳c 坂田 郁子c 石田 二郎c 大田 健a
a国立病院機構東京病院呼吸器センター
b同 臨床検査科
c所沢PET画像診断クリニック診断部
肺サルコイドーシスの診断に,非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の検出が必要である.FDG-PETの変化率,SUV 60分値(SUV60 min)とTBLB,胸部CTを比較することを目的とし,肺サルコイドーシス17症例を後方視的に検討した.TBLBで肺野病変を検出するSUV60 min値,変化率のカットオフ値をそれぞれ0.663,5.423%と設定したところ,SUV60 min値および変化率の感度,特異度は胸部CTと有意差を認めなかった.本研究の結果から,両者が肺サルコイドーシスの診断に有用である可能性が示唆された.
Received 9 Nov 2014 / Accepted 5 Mar 2015
連絡先:齋藤 美奈子
〒204-8585 東京都清瀬市竹丘3-1-1
国立病院機構東京病院呼吸器センター
日呼吸誌, 4(4): 273-277, 2015