急性期人工呼吸管理を施行された80歳以上の高齢者の長期予後
a山鹿市民医療センター呼吸器内科
b同 地域医療連携室
c同 臨床工学科
2010年4月~2013年12月の間に,山鹿市民医療センターにて人工呼吸を行った80歳以上の高齢者59名の経過を調査した.院内死亡率は37.2%,全症例の生存期間中央値は86日,1年生存率は32.5%であった.院内生存37症例の生存期間中央値は431日,1年生存率は53.5%であった.生存例のうち56.7%は再人工呼吸を希望せず,16例が実際に再人工呼吸を行われずに死亡した.人工呼吸を要する高齢者には長期予後不良な症例が多く,人工呼吸の適応には十分な検討が必要と考えられる.
Received 14 Nov 2014 / Accepted 25 Dec 2014
連絡先:後藤 英介
〒861-0593 熊本県山鹿市山鹿511
山鹿市民医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 4(3): 205-209, 2015