ミコフェノール酸モフェチルを含む3剤併用療法を行った皮膚筋炎合併間質性肺疾患の1例
島 賢治郎a 坂上 拓郎a 市川 紘将a 穂苅 諭a 朝川 勝明a 小屋 俊之a 各務 博a 高田 俊範b 成田 一衛a
a新潟大学医歯学総合研究科内部環境医学講座呼吸器内科分野(第二内科)
b新潟大学医歯学総合病院魚沼地域医療教育センター
症例は29歳,女性.特徴的な皮疹,乏しい筋症状,抗CADM-140/MDA5抗体陽性から,clinically amyopathic dermatomyositis(CADM)と診断した.間質性肺疾患の合併も認めたため,プレドニゾロン,シクロスポリンに加え,免疫抑制剤であるミコフェノール酸モフェチル(mycophenolate mofetil:MMF)を用い,良好な転帰を得た.病勢とともに,抗CADM-140/MDA5抗体価は低下した.本疾患におけるMMFを用いた治療例は報告が少なく,貴重な症例と考え報告する.
間質性肺疾患 Clinically amyopathic dermatomyositis 抗CADM-140/MDA5抗体 ミコフェノール酸モフェチル
Received 11 Jul 2014 / Accepted 8 Sep 2014
連絡先:坂上 拓郎
〒951-8510 新潟県新潟市中央区旭町通1番町757
新潟大学医歯学総合研究科内部環境医学講座呼吸器内科分野(第二内科)
日呼吸誌, 4(1): 76-80, 2015