慢性咳嗽と閉塞性睡眠時無呼吸症候群
東京女子医科大学八千代医療センター呼吸器内科
慢性咳嗽の主要な原因疾患として,咳喘息,アトピー咳嗽,胃食道逆流症,後鼻漏症候群,ACE阻害薬の使用等があげられてきたが,これらの治療でも改善しない咳嗽が特発性咳嗽として報告されていた.近年,特発性咳嗽に閉塞性睡眠時性無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome:OSAS)が関与している可能性が示唆されている.慢性咳嗽におけるOSASの罹患率は高く,持続性陽圧呼吸導入にて改善することから,今後慢性咳嗽においてOSASの関与を検討することが必要である.
Received 30 Jul 2014 / Accepted 3 Oct 2014
連絡先:横堀 直子
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東京女子医科大学八千代医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 4(1): 47-51, 2015