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書誌情報

特集 COPD の身体活動性をめぐるサイエンス

Topics 3 アディポカインとミオカインのバイオマーカーとしての可能性

柴田 陽光 

山形大学医学部第一内科

要旨

慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者ではさまざまな身体組成変化が生じてくるが,cachexiaのみでなくメタボリック症候群の併存も多いことが明らかとなった.COPD患者の身体活動性は臨床上きわめて大切であり,それには内臓脂肪量や骨格筋量が関連する.脂肪から産生されるアディポカインは抗炎症作用や動脈硬化抑制作用を有する善玉因子として知られているが,これまでの報告では,COPD患者では血漿濃度は健常者よりも高く,高値であると呼吸器秒関連死のハザード比が高いことが報告されている.一方,骨格筋運動時に産生されるミオカインIL-6は炎症促進作用以外に筋組織の再生・成長・増殖などの作用を有しているが,COPD患者の身体活動時にどのような効果を発揮するのかは十分に解明されていない.

キーワード

慢性閉塞性肺疾患 アディポネクチン インターロイキン-6 メタボリック症候群 

連絡先:柴田 陽光
〒990-9585 山形県山形市飯田西2-2-2
山形大学医学部第一内科

日呼吸誌, 4(1): 23-28, 2015

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