
Topics 3 Adaptive servo ventilation
a順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学
b同 循環呼吸睡眠医学講座
c国家公務員共済組合連合会虎の門病院睡眠センター
Adaptive servoventilation(ASV)は,慢性心不全に合併するCheyne-Stokes呼吸(CSR)を特異的に治療する非侵襲的陽圧換気療法として開発されたものである.慢性心不全患者においてASVはCSRのみならず閉塞性睡眠時無呼吸を含む睡眠呼吸障害を抑制し,心機能障害を改善することが報告されている.現在,ASVは重要な心不全治療のひとつのオプションとして循環器領域で世界的に普及している.さらに最近では,ASVは慢性心不全の睡眠呼吸障害以外の病態やさまざまな状況下でも使用されるようになってきた.ここでは,ASVの詳細,報告された数々の効果,さらには今後のポテンシャルについて述べる.
心不全 睡眠呼吸障害 チェーンストークス呼吸 閉塞性睡眠時無呼吸 複合型睡眠時無呼吸症候群
連絡先:葛西 隆敏
〒113-8421 東京都文京区本郷2-1-1
順天堂大学大学院医学研究科循環器内科学
日呼吸誌, 3(6): 758-763, 2014