Editorial 呼吸管理の進歩
信州大学医学部附属病院保健学科検査技術科学専攻生体情報検査学領域
急性呼吸窮迫症候群による急性呼吸不全に対する人工呼吸管理は,低容量換気とプラトー圧の制限といった肺保護療法に加えて,高い呼気終末陽圧換気圧,腹臥位療法などのopen lung approachによる人工呼吸関連肺障害の回避,全身的な補助治療,新しい換気療法の開発によって予後は確実に改善の方向にある.また,非侵襲的陽圧換気療法のエビデンスも蓄積され,適応範囲は拡大されつつある.また,睡眠呼吸障害に対する治療も技術革新とともに日々進化しつつある.この進化し続ける呼吸管理の技術をうまく使いこなすことが要求される.
低容量換気 肺保護戦略 非侵襲的陽圧換気療法 体外式膜型人工肺 睡眠呼吸障害
連絡先:藤本 圭作
〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1
信州大学医学部附属病院保健学科検査技術科学専攻生体情報検査学領域
日呼吸誌, 3(6): 738-740, 2014