園芸用ホース由来の水からの感染と証明できたレジオネラ肺炎の1例
丸山 広高a 猪山 慎治b 田中 麗苗a 安道 誠a 森口 美琴c 伊藤 清隆a
a熊本労災病院呼吸器内科
b筑波大学大学院診断病理学講座
c熊本労災病院細菌検査室
症例は59歳,男性.発熱・呼吸困難を主訴に近医を受診,両側肺炎と診断され熊本労災病院紹介となった.入院時尿中レジオネラ抗原陽性でありレジオネラ肺炎を疑い治療開始,治癒退院した.入院時喀痰,患者宅の園芸用ホース内の水および生物膜よりLegionella pneumophila serogroup 1を分離培養,パルスフィールド・ゲル電気泳動法で同一遺伝子パターンを示した.患者は家庭菜園を趣味としており,ホース散水によるaerosol吸入が感染原因と考えられた.
レジオネラ肺炎 園芸用ホース パルスフィールド・ゲル電気泳動法
Received 27 Jan 2014 / Accepted 24 Jun 2014
連絡先:丸山 広高
〒866-8533 熊本県八代市竹原町1670
熊本労災病院呼吸器内科
日呼吸誌, 3(5): 727-731, 2014