Curvularia lunataによるアレルギー性気管支肺真菌症の1例
西本真由美a 山口 充洋a 幸前 朱厘b 藤井 啓嗣b 上田 章人a 亀井 克彦c
a箕面市立病院内科
b同 中央検査部細菌検査室
c千葉大学真菌医学研究センター
症例は38歳,女性.乾性咳嗽で受診.胸部X線写真では左中肺野に浸潤影,胸部CTでは左舌区に粘液栓で充満し拡張した気管支による棍棒状陰影を認めた.気管支鏡では左B5入口部の狭搾と粘液栓を認め,血清IgE高値,アスペルギルス特異的IgE高値よりアレルギー性気管支肺アスペルギルス症が疑われた.しかし気管支洗浄液からCurvularia lunataが検出され,本真菌によるアレルギー性気管支肺真菌症と診断した.ステロイド内服治療のみでは効果なくボリコナゾールの併用にて改善を認めた.
Curvularia lunata アレルギー性気管支肺真菌症 アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 ボリコナゾール
Received 8 Oct 2013 / Accepted 3 Mar 2014
連絡先:西本 真由美
〒562-8562 大阪府箕面市萱野5-7-1
箕面市立病院内科
日呼吸誌, 3(4): 553-557, 2014