切除不能であった肺・気管支原発腺房細胞癌の1例
a公益財団法人湯浅報恩会寿泉堂綜合病院呼吸器科
b同 病理診断科
c同 臨床検査科
切除不能の肺・気管支原発腺房細胞癌の1例を経験した.Best supportive careにて全経過は約9ヶ月であった.一般には肺・気管支原発腺房細胞癌は遠隔転移のない低悪性度癌として考えられているが,本症例では経過中に多発遠隔転移を生じ,9ヶ月後に腫瘍死するなど比較的急激な経過をたどった.本症例の臨床病理学的な特徴を,剖検所見を含め報告する.
Received 19 Sep 2013 / Accepted 30 Jan 2014
連絡先:吾妻 啓佑
〒963-8585 福島県郡山市駅前1-1-17
公益財団法人湯浅報恩会寿泉堂綜合病院呼吸器科
日呼吸誌, 3(3): 410-413, 2014