Topics 3 フェノタイプ分類と個別化医療の可能性
久留米大学医学部内科学講座呼吸器・神経・膠原病内科部門
慢性閉塞性肺疾患(COPD)におけるフェノタイプとは,診断基準に基づいた単一のCOPDという疾患のなかに,病態や予後が明らかに異なる複数以上の病型が存在することを指す.COPDは呼吸器疾患のみならず,全身疾患としてとらえられ,複雑なヘテロな集団の集合体のように認識されている.COPDはいまだ根治困難な疾患であるが,近年,数多くの気管支拡張薬や抗炎症薬の登場に伴い,予防可能あるいは治療可能な疾患と考えられるようになってきた.フェノタイプ分類を行うことは,最も適切な治療を選択することに貢献すると考えられる.
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久留米大学医学部内科学講座呼吸器・神経・膠原病内科部門
日呼吸誌, 3(3): 329-336, 2014