繰り返し結石を喀出したKartagener症候群の1例
鈴木 和夫a 梶原 大季a 笠井 昭男a 吉嶺 文俊b 長谷川隆志c 鈴木 栄一c
a新潟県立六日町病院内科
b新潟大学大学院医歯学総合研究科総合地域医療学講座
c新潟大学医歯学総合病院医科総合診療部
症例は60歳,男性.内臓逆位,慢性副鼻腔炎・慢性中耳炎および高度の気管支拡張症からKartagener症候群と診断されていた.肺炎の診断にて入院後に数ミリメートルの炭酸カルシウム結石を繰り返し喀出した.Kartagener症候群を含むprimary ciliary dyskinesia(PCD)における慢性反復性気道炎症および気道分泌物貯留と,結石の形成との関連が示唆された.成人PCD患者において気管支結石が存在する可能性を念頭に置く必要がある.
Kartagener症候群 原発性線毛運動不全症 気管支結石
Received 19 Sep 2013 / Accepted 27 Nov 2013
連絡先:鈴木 和夫
〒949-6623 新潟県南魚沼市六日町636-2
新潟県立六日町病院内科
日呼吸誌, 3(2): 293-296, 2014