気腫を伴う慢性過敏性肺炎の臨床的検討
尾形 朋之a,b 土屋 公威a 石塚 聖洋a 岡本 師a 白井 剛a 増尾 昌宏a 筒井 俊晴a 坂下 博之a 宮崎 泰成a 稲瀬 直彦a
a東京医科歯科大学呼吸器内科
bJAとりで総合医療センター呼吸器内科
気腫を伴う慢性過敏性肺炎(chronic hypersensitivity pneumonitis:CHP)の臨床像について,後方視的検討を行った.東京医科歯科大学医学部附属病院で診断されたCHP 161例を,気腫あり(n=53,33%)と気腫なし(n=108)の2群に分類した.気腫あり群は男性,喫煙者が多く,呼吸機能検査で%FVC,FEV1/FVCは比較的保たれていたが,%DLco,%DLco/VAは低値を示し,また肺癌の合併率が有意に高かった.気腫を伴うCHPはcombined pulmonary fibrosis and emphysema(CPFE)と類似する臨床像を示した.
Received 20 Aug 2013 / Accepted 28 Oct 2013
連絡先:土屋 公威
〒113-8519 東京都文京区湯島1-5-45
東京医科歯科大学呼吸器内科
日呼吸誌, 3(2): 214-220, 2014