Topics 5 修飾因子
藤田保健衛生大学呼吸器内科学II講座
気管支喘息の主な修飾因子には,アスピリン喘息(AIA),運動誘発喘息(EIA),高齢者喘息などがある.AIAは好酸球性鼻茸副鼻腔炎の合併と,シクロオキシゲナーゼ1(COX-1)阻害薬により強い上下気道症状が惹起されることを特徴とし,COX-1阻害薬誤用防止対策が必要である.また近年アスリートのEIAの病態解明が進んでおり,運動前のβ2刺激薬吸入が有用であるが,コントロール不良の場合は長期管理薬の追加が推奨される.薬剤投与の際は,ドーピング禁止薬剤への配慮が必要である.高齢者喘息は過小診断・評価や治療不足となりやすい.個々の修飾因子を考慮した治療が重要である.
気管支喘息 アスピリン喘息(AIA) 運動誘発喘息(EIA) 高齢者喘息 修飾因子
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藤田保健衛生大学呼吸器内科学II講座
日呼吸誌, 3(2): 186-193, 2014