Stevens-Johnson症候群を診断契機としたマイコプラズマ細気管支炎
横尾 慶紀 宮島さつき 夏井坂元基 池田貴美之 山田 玄 高橋 弘毅
札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座
症例は16歳,男性.咳嗽にて近医受診し,急性上気道炎の診断でアセトアミノフェン等を処方された.その後,皮膚粘膜症状が出現し,薬剤起因性Stevens-Johnson症候群(SJS)の疑いで札幌医科大学付属病院に入院した.胸部X線写真で異常は認めなかったが,経皮酸素飽和度低下,胸部CTにて細気管支炎所見,マイコプラズマ抗体価高値を認め,SJS発症にマイコプラズマ細気管支炎が関与したと考えられた.ステロイドと抗菌薬投与により病状は改善した.胸部X線写真で異常のないSJSであっても,マイコプラズマ感染の検索は重要である.
Stevens-Johnson症候群 細気管支炎 マイコプラズマ ステロイド
Received 3 Dec 2012 / Accepted 21 Feb 2013
連絡先:横尾 慶紀
〒060-8543 北海道札幌市中央区南1条西16丁目
札幌医科大学医学部呼吸器・アレルギー内科学講座
日呼吸誌, 2(4): 446-450, 2013