再曝露により診断した輸入痩身用健康食品による好酸球性肺炎の1例
石綿 司a,* 村田 研吾a 山本 佑樹a,# 和田 曉彦a 高森 幹雄a 藤田 明a,†
a東京都立多摩総合医療センター呼吸器内科
*現 国保直営総合病院君津中央病院呼吸器内科
#現 京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
†現 東京都保健医療公社多摩北部医療センター
症例は35歳,女性.輸入痩身用健康食品(スーパーファットバーニングTM)を服用後に発熱,乾性咳嗽を認め,右上肺野浸潤影,末梢血好酸球増多,気管支肺胞洗浄にて好酸球分画増加(45%)を呈し,好酸球性肺炎と診断した.同食品へのdrug lympocyte stimulation test(DLST)は陽性と判明.同食品の服用を中止しステロイド治療開始後速やかに改善したものの,禁止指導にもかかわらず再度同食品を服用し発熱,好酸球増多,胸部異常陰影を認め,同食品による薬剤性好酸球性肺炎の再燃と診断した.痩身用健康食品により好酸球性肺炎をきたすことを示す,貴重な症例と考えた.
好酸球性肺炎 痩身用健康食品 チャレンジテスト 気管支肺胞洗浄
Received 25 Jul 2012 / Accepted 12 Oct 2012
連絡先:石綿 司
〒183-8524 東京都府中市武蔵台2-8-29
東京都立多摩総合医療センター呼吸器内科
日呼吸誌, 2(3): 259-263, 2013