肺小細胞癌の治療中に発症した傍腫瘍性オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群の1例
医仁会武田総合病院呼吸器内科
症例は66歳,男性.肺小細胞癌(cT1aN2M1a,stage IV)と診断され,一次化学療法にて部分奏効していた.その後縦隔リンパ節増大を認めたため,二次化学療法を行った.1コース終了後,リンパ節は縮小したが,傍腫瘍性オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群が出現した.ステロイド治療,化学療法を試みるも神経症状の改善なく,肺炎を合併し死亡した.肺小細胞癌には治療開始前に同症候群を合併することが多いが,今回我々は治療経過中に発症した症例を経験したので報告する.
肺小細胞癌 傍腫瘍性神経症候群 傍腫瘍性オプソクローヌス・ミオクローヌス症候群
Received 23 Feb 2012 / Accepted 31 May 2012
連絡先:深田 寛子
〒601-1495 京都市伏見区石田森南町28-1
医仁会武田総合病院呼吸器内科
日呼吸誌, 2(1): 29-33, 2013